被験者募集のお知らせ

「ポジショニングの安楽性の検証-ポジショニングの有無及び室内環境の違いによる安楽性の比較-」 についての研究の被験者を募集しています。

Ⅰ. 研究の目的
ポジショニングとは、生活するために必要な正しい姿勢保持ができるように体位を調整することであり、医療の現場ではポジショニングは幅広く行われています。さらに、ポジショニングは対象者の状況に合わせて安全・安楽を考えて体位を調整するという点でも最近注目されています。ポジショニングは、身体の筋肉の緊張が緩和されて安楽が増すように、対象者の好みの体位に整え、肘や膝などを軽く曲げるようにし、身体とマットレスの隙間をうめるようにクッションを敷きつめて行います。しかし、夏場などの暑い時期に、クッションを用いたポジショニングを行っている患者の寝衣などが発汗で濡れ、蒸れていることが多くみられます。さらに、長時間、同一体位でいることは苦痛やズレなどが生じるという報告もされており、身体的・精神的にも影響を与えます。しかし、ポジショニングの安楽性や、室内環境の違いによるポジショニングの安楽性の違いに関しては明らかにされていません。
そこで今回、ポジショニングの安楽性をみるために、ポジショニングの有無による比較検討を行い、続いて、室内環境の違いによるポジショニングの安楽性の違いを明らかにしたいと考えています。

Ⅱ. 研究の方法
測定は3回行い、以下に示すA、B、Cの各状態で測定させていただきます。測定させていただく内容は、気分の状態、皮膚の生理機能(皮膚の水分量)、皮膚と寝衣の間の温度・湿度、脳の活性状態です。3回の測定は日にちをあらためて行い、日程を調整し、前日にこちらから確認の連絡をいたします。また、測定の順番に関しては研究者側で決めさせていただきます。1回の測定は測定準備、健康状態の観察、各種質問に答えていただく時間を含めて約2時間半程度を予定しています。
<測定の流れ>
1. トイレを済ませ、指定の寝衣に着替えてから、問診票と気分の状態に関する質問票に答え ていただきます。
2. 皮膚の生理機能(皮膚の水分量)を測定します。
3. 測定機器を装着し、以下のいずれかの状態になっていただきます。
A: 過ごしやすい環境下で通常の仰臥位
B: 過ごしやすい環境下でクッションを用いた仰臥位
C:夏季を設定した環境下でクッションを用いた仰臥位
4. 5分間の安静臥床ののち、皮膚と寝衣の間の温度・湿度と脳の活性状態を2時間測定します。また、測定中は15分ごとに自覚症状の聞き取りを行います。
5. 測定終了後、気分の状態に関する質問票に答えていただきます。
6. 皮膚の生理機能(皮膚の水分量)を測定します。

研究への参加は自由意思であり、同意されなくても不利益を被ることはありませんし、一旦研究に参加されましても途中で同意を取り消すこともできます。個人情報については、調査はすべて匿名で行い、個人のプライバシー等に支障が生じることはありません。調査資料およびデータは本研究以外の目的で使用せず、本研究終了時に調査資料およびデータは破棄いたします。
十分ご理解いただき、内容に同意していただいた上で、皆様のご協力を頂きたくお願い申し上げます。

Ⅲ. 身体への影響
1回の測定で2時間程度体位を制限されるため、腰痛、筋肉痛、圧迫感、かゆみ、蒸れ等が生じる可能性があることです。このような症状があらわれ、研究の継続が困難と判断した場合は、直ちに実験を 中止します。

Ⅳ. 募集人数
応募資格にあてはまる学生10名

Ⅴ. 応募資格
1) 富山大学の学生で20歳代の男女
2) 調査当日、十分な睡眠がとられており、健康診断で異常がなく、体調の悪くない者
3) 皮膚疾患のない者

Ⅵ. 必要物品
必要な物品は当方で用意いたしますので、準備していただく必要はありません。ただし、汗をかくこ とが考えられますので、タオル等はご持参ください。

Ⅶ. 謝礼
1時間1000円

Ⅷ. 測定場所
富山大学看護棟5階成人看護学2研究室

Ⅸ. 応募方法
ご応募、ご質問などは下記の連絡先までメールでお問い合わせください。
研究責任者 富山大学大学院医学薬学研究部(医学) 成人看護学2 教授 安田 智美
E-mail:tomomi@med.u-toyama.ac.jp